今回はディーラー様から「新車のマーチへETCを取り付けして欲しい」とご依頼を頂きましたので当社で部品をご用意させて頂きました。セットアップ作業は当社お隣に有ります部品屋さんでお願いして取り付け準備が整いましたところで作業開始です。ディーラー様とのご相談の結果、アンテナはいつものようにルームミラー右横へ取り付けし車載器本体は右下画像小物入れパネル部に取り付けして行きます。
まずアンテナ線引き廻し準備の為運転席側Aピラーカバーの取り外しを行います。ウェザーストリップを引っ張りボディーから外します。ウェザーストリップが外れましたらAピラーカバー上部と天張りの隙間に指を入れ室内側へ引っ張ります。AピラーカバーがAピラーから外れましたら天張りに注意してダッシュボードから引き抜きます。
次にハンドルコラムカバー下に取り付けされています小物入れパネルを外します。小物入れパネルを裏側押して外すのですが力を入れ過ぎますと小物入れが飛び出して来ますので注意しながら取り外すようにして下さい。小物入れパネルは中央&右画像位置の金属製のピンで留まっています。
次は左上画像の各スイッチパネルを外します。スイッチパネルを右上画像のように引っ張って外しパネル本体を手前に引き出します。パネルを引き出しましたら各スイッチの電源コネクターを外します。
次にハンドルコラムカバーとヒューズカバーを外して行きます。ハンドルコラムカバー取り付けビス3本とキーシリンダー周りのカバーを外し上段中央の手順でコラムカバーロア側を外します。コラムカバーを外す際キーシリンダー周りが引っ掛かって若干外し難いかと思いますがダッシュボードとの干渉に注意しながらキーシリンダー周りの部分を少し引っ張りますと外れて来ると思います。コラムカバーが外れますと右上画像のようにキーシリンダー電源コネクターが見えますのでこのコネクターから電源取り出し作業を行います。ヒューズカバーは手前に引っ張りますと外れて来ます。以上でパネル&カバー類の取り外しは終了です。
検電器を使用し常時&ACC(アクセサリー)電源取り出し配線の確認を行います。今回のマーチの常時電源線は青色線でACC電源線は茶色線でしたので各配線の被覆を捲りETC電源線の各配線を接続します。ETC電源線を接続しましたら接続部にハンダを流し込み絶縁テープを巻き付けます。アース線は左下画像のようにヒューズブラケット取り付けボルトへ共締め接続します。
電源取り出し作業が終わりましたらETCアンテナ貼り付け面の脱脂作業を行いETCアンテナをしっかりフロントガラスへ貼り付けます。アンテナ線を天張り内に通しAピラー車両配線に這わせタイラップ(結束バンド)で束ねダッシュボード内へ引き込みます。アンテナ線をダッシュボード内へ引き込みましたらETC電源線のコネクター部と共にハンドルシャフト上部(ハンドルを回してもシャフトが回転しない部分)に通し車載器取り付け位置へ引き廻します(右画像)。
次に小物入れパネルにETC電源&アンテナ線を通す為ドリルを使用して穴開け加工を施します。小物入れパネルに穴が開きましたら一旦電源&アンテナ線を通し各配線の長さを決めます。各配線の長さが決まりましたら余りの配線を車両配線に束ねて処理します(右上画像)。小物入れパネルにもう1度各配線を通し車載器本体へ抜けが無いようしっかり接続して小物入れパネルを車両に組み付けします。小物入れパネルを組み付けしましたら車載器取り付け部の脱脂作業を行い車載器本体を取り付けます。
車載器の取り付け作業が終わりましたら取り外しましたパネル&カバー類を元通り組み付けし作動確認を行います。エンジンを始動し車載器の電源ランプが点灯しましたらETCカードを挿入し右上&左下画像のランプが点灯する事を確認します。カードを挿入したままエンジンを止めカード抜き忘れ警告の音声案内がされる事が確認出来ましたら取り付け作業は終了です。最後はいつものように各パネル&カバー類にキズが付いていないかと各ランプ類が切れていないか(今回は新車なので球切れの心配は無いのですが念の為・・・)電気廻りチェックを行い作業終了です。
by KIN