今回の作業は、業者様からのご依頼で三菱 キャンターのエアコンコンプレッサー部より黒い煙が出たので点検をして欲しいとのご連絡が有り、車両を確認しました所、クラッチ部のプーリーがガタガタになりクラッチがショートした為によるものと判明し、業者様にご相談しました所、コンプレッサーをクラッチ付きのリビルト品で交換作業を進めて欲しいとのご連絡が有り、当社でリビルト品を発注し交換作業を行わせて頂きました(通常はレシーバードライヤーの交換も一緒に行うのですが今回はコンプレッサーのみの作業になりました)。ファンベルトも焼けて交換が必要な状態でしたがベルトは業者様の方で既に手配済みでしたのでベルトをお預かりし交換致しました。
まず最初にエアコン配管内にガスが残っていると回収作業を行わないといけない為エアコンゲージマニホールドを使用しガスの残圧を確認する為フロントグリルの取り外しを行います。グリルの取り外しは、三菱エンブレムのセンター下部に固定用取り付けビスが1本留まっていますので外し、グリルの端側より割れ等に注意しながら順番に浮かせて取り外しを行います。グリルの裏側の画像は有りませんが固定はプラスチックピンでの固定になっていますので比較的外し易いと思います。
左画像の〇印部に有りますのがエアコン用チェックバルブ位置になります。ここにエアコンゲージマニホールドを接続しガス圧を確認します。今回は業者様の方でガス回収を行って頂いていましたので残圧は0ですのでこのまま取り外し作業にかかって行きます。
キャビンを上げ作業にかかって行きます。最初にコンプレッサーを取り外す為各ベルトを取り外して行きます。中央画像のベルトは車両が冷蔵冷凍機付きの為デュアルコンプレッサーになっていますので冷蔵冷凍側のベルトを外します。次に室内側エアコンコンプレッサーに掛かっているファンベルトを外します。
各ベルトを取り外しましたので次はコンプレッサー本体の取り外しにかかって行きます。まず最初にクラッチ信号部に接続して有りますカプラーを抜き取ります。上段右側画像の低圧及び高圧ホースの固定ボルトを緩めて取り外し、コンプレッサー本体側より各ホースを抜き取ります。次に、下段画像に有りますコンプレッサー本体固定用ボルトの取り外しを行って行きます。コンプレッサー上部に固定ボルト2本と中央画像に有ります下部の見えている固定ボルト1本とオルタネーターアジャスター用ステーの下側に隠れている固定用ボルトが1本、このステーをコンプレッサーに固定しているボルト1本を外し、オルタネーターのアジャスター用固定ナットを取り外し、コンプレッサー本体とアジャスター用ステーを取り外します。取り外しますと右側画像の様になります。
作業中想像以上に手がドロドロに汚れていた為、あまり画像が撮れませんでした・・・スイマセン(^^;。
取り寄せ致しましたコンプレッサーリビルト品と今回車両側より取り外しましたコンプレッサーを並べて違いが無いかを確認して行きます。問題有りませんでしたので組み付けを取り外しました逆手順でシッカリと組み付けして行きます。コンプレッサーの固定が終了しましたら先程取り外しをしていました各ホースの接続部のOリングを交換しオイルを塗布し締め付けします。次に、業者様よりお預かりしていましたファンベルトを使用し組み付けを続けて行き右側画像の様に全てを組み付けします。
全ての組み付けが終了しましたので真空ポンプを使用し、エアコンサイクル内(配管内)の真空引き作業をシッカリと行います。約20分~30分程行い、バルブを閉じてからポンプを停止ししばらく放置しておきます。もし機密状態が悪くなっていますとメーターの真空状態位置(負圧)が0点まで戻ってきます。この状態になってしまいますと、どこからかエア吸いをおこしている(ガス漏れをおこしている)可能性が出て来ますのでしばらくおいて様子を見ます。しばらくしてもシッカリと真空状態を保っていましたので機密状態は良好の様でしたのでガスを規定量充填して行きます。ガスを規定量充填しましたら、温度計を使用し冷えの点検を行います。問題無く冷えていましたのでエンジンを停止し、リークテスターを使用しガス漏れ点検を行います。ガス漏れも各所点検を行い問題有りませんでしたので最終各所増し締めを行い、各電気廻りのチェックを行い作業は無事終了致しました(^^)!!。
by まっちょ