今回の作業は日産のサニーに三菱重工業製のETC車載器(MOBE-400)の取り付けです。いつもお世話になっている業者様からの依頼で作業をする場所を借りて取り付けをします。
お客様とETCの取り付け場所の相談をしてセンターパネルの横に取り付けをすることになりました。ハンドル下のパネルの小物入れに加工をして取り付ける案も出たのですがカードの抜き挿しがやりずらいということでこの位置に決まりました。
ETCの電源の取り出し場所はいつもと同じキーシリンダーの配線からです。まずキーシリンダーの丸いカバーを取り外してハンドルコラムカバーを固定しているビス6本を下側から取り外します。ハンドルコラムカバーを上下に分解して取り外します。
ハンドル下のパネルはパネルの下側の左右にビスが1本ずつで固定されていて上側は3ヶ所のツメでダッシュに固定されています。パネルを手前に引っ張って外したらパネルに付いているダイアグ用のカプラーをパネルから取り外します。
Aピラーカバーのピンがある場所にオーナメントリムーバーを差し込んでピンを外してAピラーを取り外します。Aピラーカバーの裏側からの写真ですがこの車両のピンは金属製なので取り外す時に結構力がいりました。
ETCのアンテナをダッシュの中央に取り付けをしてアンテナコードをダッシュとフロントガラス隙間にオーナメントリムーバーで隠して外したAピラーカバーのところまで取り廻します。Aピラーとダッシュの隙間からアンテナコードを下に通して外したパネルの奥のヒューズボックスの前から取り出します。
キーシリンダーの配線はハンドルの左側にあります。検電器テスターを使ってACC(アクセサリー)電源の配線を探します。この車両の場合は白/青配線がACCでした。カプラーを差し込んでいると作業がしにくいのでカプラーを外して白/青配線の被覆をめくってETCの電源配線をハンダを使って接続します。アースは車両の金属部分のボルトに共締めをしています。
ACC電源を取り出した後はしっかりと絶縁処理をしてETCの電源配線を車両のハーネスに結束バンドを使って固定をします。日産車の場合はハンドルの上側にキーシリンダーのハーネスが通っていることが多いので今回はこのハーネスに固定してハンドル右側に取り廻します。アンテナコードと電源配線を一緒にハンドルを動かした時に干渉しないところを通してセンターのサイドパネルまで取り廻します。
ETCを取り付けするところをパーツクリーナーで脱脂をして汚れや油分を取り除きます。ETCを取り付けをする場所は運転席のシートを一番前にしてもシートにETCが当たらないところに固定をします。配線が下に垂れ下がったりしない様に付属のワイヤーステッカーでサイドパネルに固定をします。余った配線やアンテナコードはヒューズボックス裏の配線に結束バンドで固定しています。外したパネルやカバーを組みつけてキズや汚れが無いか点検をしてETCの作動確認をします。お客様に運転席に座ってもらい、ETCが運転中に足に当たらないか確認をして作業は終了です。
BY TANI