
今回の作業は業者様からのご依頼でトヨタ マークⅡ(GX-100)のエアコンが急に冷えなくなったのでエアコンを点検して欲しいとの事で一度お車をお預かりし点検させて頂きました。当社が点検をする前に他店様でエアコンの点検を行ったらしいのですが・・・一応見て欲しいとの事でお預かりしました。当社が点検しました所エアコンが冷えない症状は室内側のエアミックス関係の故障でした(他店様はコンデンサー等の交換で詰まり症状と内容が違ったみたいですが)。当社は点検時に室内インパネ廻りを若干分解し不具合ヶ所が有る事を確認しましたのでその旨業者様にお伝えし当社で作業を行う事になりました。マグネットクラッチリレーも劣化していますので交換対象に入れていたのですが今回はとりあえずそのままでと言う事になりましたので今回は交換せずに作業を進めて行きたいと思います。

ダッシュボードの取り外しを行いますのでバッテリーのマイナスターミナルを取り外します。



上段左側が通常のインパネの状態ですが不具合ヶ所の作業を行う為右側画像の様にインパネ関係を全て取り外していきます。取り外しましたパネル関係は下段画像の部品になります。




まず1つ目の不具合ヶ所は上段左画像に有ります赤〇印部ですがこのワイヤーはエンジンルーム内に有りますヒーターバルブ開閉用のワイヤーになります。エアコン操作で冷房・暖房の切り替え時にエアミックスサーボモーター(アクチュエーター)が作動しこのワイヤーを動かします。ワイヤーを動かしヒーターバルブの開閉を行うのですがワイヤーの先端部ロッドリンク部がロッド部より外れ脱落しています。何回固定しても作動させると外れてしまいますので対策をして行きます。今回用意致しましたのは、うち歯ワッシャーと言う物になりましてロッド部の直径が4mmでしたので下段左画像の右側4mmタイプを使用します。ロッドの直径とうち歯内径が同系の為カッチリとした固定は出来ませんので、うち歯ワッシャーを利用してワッシャーとロッド部とをワイヤーロッドリンク部より少し浮かした位置で強力パテ状接着剤を使用して固定してしまいます。このパテ状接着剤は速乾性のパテで約15分ほどで実用強度が出ますので大変便利です。画面右側の様にロッド先端部に軽く盛り付けし綺麗に整え硬化を待ちます。この際ワイヤー側ロッドリンク部にパテが付いてしまうとえらい事になりますのでリンク部とうち歯ワッシャーとの間に隙間をシッカリと作っておきます。硬化しましたらワイヤーを動かしリンクレバー等シッカリと稼働し作動に問題が無い事を必ず確認します。


次に2つ目の不具合ヶ所はエアミックスを作動させているサーボモーター右奥に有りますダンパーを動かしているステーとのリンク部分の固定用ネジがネジ切れて脱落しています。左画像は既に直した状態の画像になります(^^)。右側画像のネジがネジ切れて脱落し固定用ステーが固定されずダンパーを動かしていなかった状態になります。今回の車両ではこの様な不具合が多いみたいですね・・・当社でも何台か作業を行っておりますが・・・。この様になってしまうとエアコンのコンプレッサーは作動しているのですが車内が冷えない症状・吹き出し口からは暖房状態や各吹き出し口によっては熱い所・マシな所・暖房で熱い風が出てるけど何か混合で冷えた風も混ざっているなどの症状が有ります。不具合ヶ所を修理しましたら取り外していました各インパネ類を元通り復元して行きます。

全ての復元を終えましたらエンジンを始動し作動チェックを行って行きます。冷えの確認を行った所、画像の様に吹き出し口温度で 6.1℃と良く冷えています。暖房から冷房へと各切り替えを行って行き作動に問題が無いかをシッカリと確認して行きエンジンルーム側でエアコンマニホールドゲージを接続し圧力チェックを行いました。点検時に他店様が少しガスを抜いてしまったそうで・・・冷媒量が若干少ない為当店で点検時に少しですが充填しています。圧力及びガス量に問題が有りませんでしたので作業は終了です。車両側各電気装置の作動チェック及びキズチェックを行い作業は無事終了致しました(^^)!!。
by まっちょ
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