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神戸のカーエレクトロニクスプロショップ『カーテックつかさ』作業日誌ブログへようこそ!カーナビ・カーAV・カーセキュリティ等の取付施行例や、電気系統・エアコン等のトラブル対応例などをご紹介します。
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三菱 ディアマンテ

ディアマンテ
今回の作業は業者様より、三菱 ディアマンテのバッテリーを交換したのですが1週間程でバッテリーが上がってしまいエンジンが始動できなくなったのでオルタネーターの充電量と漏電(暗電流)の点検をして欲しいとご連絡を頂き、当社でお車をお預かりし早速点検を行わさせて頂きました。
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まず最初にボンネットを開き、作業を行い易くする為バッテリーケースの取り外しを行います。上段左画像の様にバッテリーケースが取り付けされていますので赤〇印部のプラスチック製固定ピン2個を外します。次に、バッテリーケースのフタを開きました所にもプラスチック製固定ピンが2個有りますので緩めて取り外します。各固定ピンを外しましたら下段中央画像の様にバッテリーケースを持ち上げて取り外します。ケースを取り外しましたら、漏電(暗電流)を測定する為バッテリーのマイナスターミナルの固定10mmのナットを軽く緩めておきます。電流が測定できるデジタル簡易テスターをアンペア(A)レンジに合わせ、テスターのプラス側を取り外しするマイナスケーブル側へ、もう片側のマイナス側をバッテリーのマイナスターミナル部へ接続し漏電(暗電流)の測定を行います。

暗電流とは・・・ 簡単に言いますと、エンジンを始動していない状態で流れている電流の事を言います。車両にはバックアップ用のコンピューターや時計・オーディオのメモリーなどエンジンを始動していなくても使用されている電流が有ります。しかし、基本的には待機時に使用されている電流量はごく微量な量で車両にもよりますが平均40mA(0,04A)程ではないかと思います(装着されています機器や色々と沢山の機器を取り付けされている場合は各機器の待機電流をプラスして平均値を出します)。

テスターを繋ぎましたら、最初の内は数100mA(車種により異なります)程流れますが一定時間が経過すると殆んど流れなくなります。一定時間は車種等により異なりますが、早いもので30秒~1分程・長いものでは10分程かかる車種も有ります。今回の車両でも一定時間が過ぎるまでは若干の時間が掛かりましたが、しばらく放置しておいても「0,39A」は流れっぱなしでした。漏電(暗電流)の点検は根気とタイミングそして経験だと思います。タイミングとは常に不具合症状が出ていれば電源元を辿って行けます。しかし、症状が出ていなければ可能性の有る場所を作動させたりして症状が出るかなど根気良く調べて行くしか有りません。後は過去に点検して修理をした車両を思い出しポイントを絞って点検をして行くなど経験が役に立つ時も有ります。偉そうに言ってスイマセン(^^;。症状が出ず、わからない時も多々有りますが・・・(^^;。
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今回はトランクを開けた時にトランク内ルームランプが点灯するのですが(当たり前の事ですが)ランプケースをすぐに手で握った所かなりの熱を持っていました・・・怪しいですよね、今点いたばかりのはずなのにケースが熱いなんて・・・。このランプが点灯している状態でテスターの漏電(暗電流)の数値を確認してみた所、先程と同じ「0,39A」のままでした。次に、この状態でランプ電源カプラーを抜き取り消灯した状態での漏電(暗電流)を確認しますと「0,01A」に下がっていました。念の為、ランプカプラーを接続し点灯している時の電流値を確認してみると「0,38A」でしたので、「0,38+0,01=0,39A」ピッタリです(^^)。ではなぜ点灯しっぱなしになっていたのかを調べ修理にかかります。
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トランクルームランプスイッチを調べてみる為、ゲート側の内張りを外します。左側画像は既に内張りを取り外した状態になっていますが、中央画像の内張りが取り付けされています。外側から固定されているのは右側画像のプラスチックピン8個で、内張り内側には5ヶ所のプラスチックピンで固定されています。
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内張りを外しましたら左2枚の状態が確認出来ます。赤〇印部のスプリング形状の物がマイクロスイッチで左画像はトランクが開いている状態で、スプリング部に車両鉄板部が接触している為アース落ちしランプが点灯する状態、中央画像はスプリング部に車両鉄板部が接触していない為アース落ちせずランプが消灯する状態になります。ここでは、マイクロスイッチのスプリング部の張り状態と可動する車両側鉄板部のガタや遊びの状態を点検します。さほど影響は無いようでしたので、トランクを閉めた時にロックさせるトランク側のキャッチ部と車両下側のキャッチ部の微調整を行って行きます。現状でトランクを閉めた状態でトランク部を引っ張ったり揺すったりしても点灯する事は有りませんでしたが、運転席シート横のトランクオープナーレバーを若干持ち上げるとトランクルーム内のランプは点灯してるがトランク自体はシッカリと閉まっている状態にもかかわらづ、何回かに1回の割合でランプのみ点灯状態なりました。この感じですと、オープナーレバーの横にはヒューエルオープナーが有りますので、何らかの加減でトランクオープナーレバーに手が引っ掛かるとランプのみが点灯した状態になってしまいます。何度も開けては閉めを繰り返しキャッチ部の微調整を行い、問題の無い範囲まで調整をして行きます。
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調整が終了しましたら再度漏電(暗電流)の確認を行い色々とテストを繰り返し不具合現象が出ない事を確認します。これで終了なのですが、以前に修理した車両で運転席側のキーシリンダー後部に取り付けされていますリマインダースイッチと言う部品がいたずらをして漏電(暗電流)していたのを思い出しましたので、念の為ドア内張りを取り外ししてリマインダースイッチのプラスチック部分に損傷や外れていないかを確認しておきます。
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ドアの内張りを取り外しする為、固定用ビスを画像の様に取り外して行きます。各固定ビスを外しましたら運転性側パワーウィンドウメインスイッチパネルASSYを画像の様に、オーナメントリムーバーを使用して浮かせて取り外します(このパネルスイッチは取り外さなくても内張りを取り外せますがカプラーを抜き易くする為先に取り外しを行っています)。後は内張り下部より順番にピンを浮かせて行き内張りを外します。
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内張りを外しましたら画像に有ります防水用ビニールシートの一部を捲りキーシリンダー後部のリマインダースイッチが外れたり割れたりしていないか確認を行います。今回の車両では異常は有りませんでしたので元通りに組み上げて行きます。右側画像の赤〇印部の部品がリマインダースイッチになります。
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各分解個所を組み付けし、最終オルタネーターの充電量を確認し、オルタネーター充電量は約14,4V付近出ていますので正常範囲内なので問題無し、漏電(暗電流)は「0,01A」ですので状態は問題無しですので、バッテリーを元の状態に戻し、エンジンを始動しパワーウィンドウの設定・オーディオメモリーの調整・時計の調整及び各キズチェック&電気廻りチェックを行い作業は無事終了致しました(^^)!!。
漏電(暗電流)の点検は私達でも難しいと感じます。今回の様なケースは割かし楽な方です。1週間お車をお預かりして色々点検しても、全く症状が出なくて分からない事も有りますし、何の気無しに運転席足元付近に体を入れ各リレー等を点検した時にブレーキペダルに手がのっかり、体を車外に出すと後ろでブレーキランプが付きっぱなしになっていたりと(ブレーキスイッチの戻り不良や遊び調整が微妙過ぎてちょっとした拍子にランプが点灯してしまったり等・・・)。車両側リレー不良やオルタネーターやセルモーターの内部回路での漏電(暗電流)やオーディオや純正ナビ・外品ナビ等・・・色々な症状が有ります。ランプ等の消し忘れとかもたまに有りますけどね(^^;。不具合を感じたら早めに点検する事をお勧め致します(^^)!!。
by まっちょ 
        

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