
今回の作業はマツダのランティスのセルモーターの修理です。症状は「カチッ!」と音はするがセルモーターが回らない時と、「カチッ!」と音もしない時がある様です。どっちにしてもセルモーターが回らなくてエンジンがかからないので分解して何が壊れているのか調べます。


分解の手順ですがまずはリアエンドカバーとブラシホルダーを固定しているビスを2本取り外します。その後リアエンドカバーとヨークとフロントカバーを固定している8㎜のスルーボルト2本を取り外します。


これでリアエンドカバーが取り外せてブラシなどが点検できます。ブラシホルダーを取り外して見てみるとブラシが全然ありませんでした。「カチッ!」と音がしてもセルモーターが回らない原因はブラシが無くなってアーマチュアーとうまく接触しなくなっています。その為アーマチュアーが回転しなくなってセルモーターが回らないのです。


次にマグネットスイッチを取り外します。フロントカバーとマグネットスイッチを固定しているビス2本を取り外すのですが、このビスはとても固くて普通のドライバーで外そうとするとビスの頭が壊れてしまうのでショックドライバーを使って取り外します。ショックドライバーとはハンマーで叩きながらビスを緩める為の工具です。



「カチッ!」と音もしないのはマグネットスイッチの中で断線しているか接触不良を起こしているのが原因です。マグネットスイッチの中の仕組みはキーシリンダーを回すとセルモターのS端子に電気が流れて、バッテリーからのB端子の電気がマグネットスイッチ内のプルインコイル(プランジャーを中に引き込む)とホールディングコイル(中に引き込まれたプランジャーをその位置に保持する)に流れて磁力によってプランジャーがマグネットスイッチに引っ張られます。引っ張られたプランジャーは樹脂製のドライブレバーによってピニオンギアーを飛び出させます。B端子の電気はプルインコイルを通った後にブラシのプラス側にも流れます。ブラシに電気が流れるとアーマチュアーが回転して、その回転をピニオンギアに伝えます。飛び出たピニオンギアが回転してリングギアを回せばエンジンがかかります。今回はブラシホルダーとマグネットスイッチを交換して、古いグリスを取り除き新しいグリスに変えて分解したパーツを取り付けて行きます。全て取り付けて作動確認をして作業は終了です。完成の画像を撮り忘れてしまってスイマセン!!
by TANI
本日は一つ報告です!!。当社ブログリンクコーナーに「一流?(^-^)v整備士のチューニング雑記」さんのブログをリンクさせて頂きました。メカ好きの方にはたまらないブログだと思います!!エンジンオーバーホールや旧車、単車の整備、ドリフトなどなどブログ名の(?)は要らないのでは?と言うくらいカッコイイ作業内容のブログだと思いますので是非ご覧になってみて下さい(^^)。
by KIN
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